キオクノオト

記憶の音 ~ 好きだった人。好きな人。好きになってくれた人。

俺に任せろ

人事異動やら職務変更の噂が絶えないわたし。

できれば今の環境から変わりたくないし、もうちょっと今の支店にいさせてもらいたい。

 

彼とはLINEのやり取りをよくする。

たいていが社内の噂話(人事絡みの裏話)だったりする。

 

「わたし、まだ異動したくないんです」

「この地域が好きなので、もっと頑張りたいんです」

もっともらしい理由を直属の上司に何度も言っているが

もしかしたらこれはわたしのわがままかもしれない。

なので半分諦めていたけど(他部署の上司である)彼は

「俺に任せろ。」

 

わたしの異動の話はなくなった。

どんな方法でこの話を白紙にしたのかはわからない。

教えてくれない。

 

「ariesさんがそこに必要な人だからです」

とだけ。