キオクノオト

記憶の音 ~ 好きだった人。好きな人。好きになってくれた人。

お互いが片想いだ

面白いのはお互いが片想いなことだ。

 

彼はわたしの気持ちを知らない。

知らないから、自分が一方的にわたしのファンであると思っていて

自分の気持ちを小出しにしながら、少しづつ詰めて行こうとする、

行動を重ねていけばいつかは自分の想いは叶うという信念のもと

積極的な片想い。

 

 

わたしは彼の気持ちを知っているから、

「ファンなんです」と言うアピールをさりげなくよけながらも拒否の態度は取らないという、

むしろもっと好きになってくれ!本気を見せてくれ!という、

そうじゃないと自分の気持ちに自信が持てないからという

つねに不安を抱えてる片想い。

 

『同志』という言葉で絆を深めていこうとする彼と、

『同志』という言葉で自分を安全圏に置こうとするわたしと。

 

お互いがお互いを好きなのに、片想いの状況が心地よいのは

どうしてだろうね。