キオクノオト

記憶の音 ~ 好きだった人。好きな人。好きになってくれた人。

懇親会の後・・

懇親会の後、たいていは支店ごとまたは仲間内で二次会がある。

彼の支店は今年最優秀賞を受賞したので、そのお祝いを兼ねた二次会をすることになっていた。

数日前に彼から『ぜひうちの二次会に参加してもらえませんか?』とお誘いを受けていた。

毎年仲良くしている人たちを招待しているので、わたしは彼の支店の女性の招待枠という形で。

 

『わたしが参加したら、周りに変だと思われませんか?』

『いや、それは大丈夫!いろんな人が来るから』

 

斜め向かいの席に座り、みんなと混じって当たり障りない会話をする。

初めてお話する人も多いけど、なんか楽しかった。

彼はとても上機嫌で、いろんな席に移動してお酒を飲んでいる。

『支店長のおかげで最優秀賞が取れました。ありがとうございます』

こんな声が次々に聞こえてくる。

この支店のメンバーは、仕事に対して厳しい彼の下で

目標に向かって頑張っているのがすごくわかる。

 

 

ほぼ半数がもう一軒と流れる。

ここで彼は『ariesさん、こっち!こっち!』とわたしを呼ぶ。

わたしを一番端に座らせ、自分は隣りに座る。

あとで聞いたら『誰か隣りに座ると嫌だったから』と。