キオクノオト

記憶の音 ~ 好きだった人。好きな人。好きになってくれた人。

ふたりだけの忘年会

今月の会議が終わったら二人で忘年会をしようと彼が言う。

先日の研修と時にはもうお店の予約はしていたが、

待ちきれなかったのか、彼は

「早く会いたい」

とLINEを送って来てくれた。

嬉しいような、ちょっとばかりの重さもあったりして

「来週会えるよ」

と、変なスタンプとともに返信しておいた。

 

「ささやかなお願い。一緒に写真を撮りたい」

前日にはそんなLINEが届いた。

毎年必ず一枚写真を撮っている。

それは会社行事の時になんだけど、

プライベートで会ってる時に写真を撮るのは初めてだ。

 

焼き肉店に行く。

お酒が入る前に・・・と何枚か撮る。

この日のスーツはとてもかっこいい。

彼によく似合っている。

 

いつもはもう一軒行くのだけれど、今回はカラオケに行った。

彼の歌を聴くのは初めてだ。

 

「俺の気持ちを歌う」

とか言ってたので、内心「ラブソングだったらど~しよ~」と思っていたが

選曲を間違ったようで、骨太なロックだった。

「は?」

 

彼はわたしに触れない。

触れちゃいけないという気持ちがあるようなのだ。

 

でもこの日は手の甲にキスされた。

なんだろう、この感じ。

 

それ以上進んではいけない。